宥貴のお寺日記

津島の奥の院・宝寿院の日常を、新米尼僧が細々と綴っております。 

回顧録3

家族と引き離される時刻となりました。

ここからは完全に一人でどうにかしなければいけません。

30分後に学寮の大教場で顔合わせなるものが執り行われるので、それなりの格好に着替えなくてはいけません。

「改良服で集合してください」と言われても、お坊さんのコスチュームには何やら色んなアイテムが付いていて、訳がわかりません。

え・・・?これにはこれを付けて、これを持って、、ん?やばい、着物のしつけ糸ついたまんまだ😱

もうちょっとしたパニックです。

「しまった・・おばあちゃんいる時に着替えればよかった…>_<…」

それでも何とか気合いで着るだけ着て、いざ大教場へ・・・!

大教場は40~50畳ほどの畳敷きの部屋で、正面には不動明王の立像が安置されています。

入ると既に15人くらいの学院生がいたのですが、みんな四つん這いになってました

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もう!??まだ始まってもいないのに??

でも、正座がつらいんです。泣

 

顔合わせは大変緊張した雰囲気の中進行していきます。学院の校長先生や、私たち学院生の指導をしてくださる生徒監という人達が、僧侶としての心構えやいろいろな有難いお話をしてくださいました。

たぶん本当に有難いお話だった・・と思われるですが・・・

正座がつらくて全然頭に入らん。先生方すみませんでした。でも本当に足が痛くて痛くて・・・。

 

顔合わせが終わったら怒涛の如く食事へとなだれ込みます。初日のメニューは記録によると豆腐のハンバーグ。緊張と不安で口がパッサパサで全然呑み込めん。

ぅぐぅ。苦しい、、お茶・・お茶~~~

しかしヒエラルキー最下層の我々修行僧には湯呑などというブルジョアの食器を使うことなど許されてはいないのです。何かしらのお椀を平らげなければお茶という甘い蜜を吸うことは叶わないのです。。。

そして休む間も無く着物のたたみ方や、念珠の扱い方や諸々の指導を受けて、終わったのは夜8時半。これから風呂入って頭剃って部屋の荷物整理して10時には電気消して寝ないといけません。

しかもこんな部屋で眠れるのでしょうか(ー ー;)

私たちの指導をしてくれている去年の学院生の尼僧さんがやって来て一言。

 

 

 

明日の朝は2時に集合ね✨

 

2・・時・・・??朝っていうか夜ですよね? 

 

その日は何とか15分眠れました。

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