宥貴のお寺日記

津島の奥の院・宝寿院の日常を、新米尼僧が細々と綴っております。 

おじいちゃんを見送る

今日は三連休の報告その③

 

悲しい方についてです。

 

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三連休の初日11月3日未明、私の父方の祖父が仏様の元へ旅立ちました🙏🏻

 

享年92歳でした

 

私の祖父は大正15年生まれ。

青春時代は太平洋戦争真っ只中。インドネシアの戦地に行き、現地の人に農業を指導していたそうです。

私が物心つく頃から祖父はその時の話をよく聞かせてくれました。戦地に赴くまでに船が2回も撃沈されて鰹節(の削る前)をしゃぶりながら漂流した話や、現地の人との交流の話、頭をかすめた銃弾の傷跡など、、ドキドキしながらきいたものです(@_@)

戦争から戻ってからは、家業の農業にほぼ人生を捧げた祖父でした。

本当に本当に働き者のおじいちゃんで、遊びに行くといつも祖母と桃の果樹園で仕事をしていました。二人して真っ黒に日焼けして、そばにはポータブルのラジオを置いて黙々と作業する祖父母。私は最初は手伝い風の事をするのですが、そのうち桃の毛が体に付いて痒くなってきていつもグズっていたのを覚えています^_^;

 

7年前に祖母を亡くしてからは体が不自由だったこともあり、家にいることが多くなりました。最後の2年ほどは施設で暮らしていました。

明るく何とも言えない人懐っこさのある人だったので、皆から慕われていました。

ビックリするくらい福耳で顔もお猿さんみたいなおじいちゃん🐵

帰るときにはいつもニコニコしながらガッと手を握り「ありがとな!頑張れよ!」と恥ずかしくなるくらい大きな声で激励してくれるおじいちゃんでした。

私が修行を終えて戻ってから初めておじいちゃんに会いに行った時、私の丸坊主の姿を見て「ありがたい、ありがたい。よぉ頑張ってちょーした」と喜んで手を合わせてくれました。

 

おじいちゃんの長男の長女である私は、お婿さんでももらって家を継いでいくことも必要だったかもしれないのに、母方の実家のお寺を継いだ私にです。。

 

 

祖父の本葬は5日の午後でした。

三連休の報告①で記事にした講演会と日にちも時間も丸かぶり…

祖父の葬儀に出るのか、講演会に行くのか、

なかなか決めることができずギリギリまで悩みました。

しかし、半年以上も前からお声がけ頂きお坊さんとして呼んで頂いた講師のお役目を果たそうと結論を出しました。

お坊さんとして仏様の言葉を伝える事が大切だと思ったからです。

・・・なんて言ったら今の私には少しカッコつけ過ぎです💧

本来出家した人間がどういう風に振舞えば良いのか・・・とはいえ実際どうなのか、、

 

とにかく今回はそういう判断をしました。

 

講演の時間はちょうどおじいちゃんの火葬中でした。

体が不自由でなかなか外出が出来なかったおじいちゃんですが、会場までやって来て私の緊張の面持ちを目を細めて見ていてくれてるかなぁ〜とふと思いました☺️

 

 

おじいちゃんが冷たくなってから過ごす夜が二晩あったのですが、両日とも一緒にいることができました。

湯灌にも、立会いました。

いつも眉毛や鼻毛が盛大に伸びていたのですが、綺麗に手入れしてもらいすっかりイケメンになったおじいちゃんの枕元で遺教経を唱え、御詠歌を唱え、光明真言を繰り返し唱え思いつく限り何でもしました。

孫として良い事は何も出来てなかったのですが、せめて、せめて、心を込めて勤めました。

 

おじいちゃんが私に手を合わせてくれたのだから、それに相応しいお坊さんにならないといけません。道のりはまだまだ遠いですが。。

 

 

 

追伸1、

4日の満月瞑想会&お寺ご飯はお通夜出席の為勝手ながら延期とさせて頂きました。お申し込みの方には大変ご迷惑をお掛け致しました。

また、2名の方にはこちらのミスで連絡がつけられずご足労をかけてしまいましたこと深くお詫び申しあげます。

12月4日(月)に同内容で開催致します。もし宜しければまた来てくださると嬉しいです。

 

 

追伸2、

 

久々に親戚が勢揃いしました。私のハトコちゃん達6人も凄く大きくなっていてビックリ!

とっても絵が上手な子がいて似顔絵をお願いしました↓↓↓

 

 

 

 

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そっくり過ぎますよね🌸

可愛く描かざるを得ないプレッシャーの中でさぞ嫌だったと思いますが、本当に上手です!

嬉し過ぎてラミネートしました。

 

おじいちゃんもイケメンに描いてあげてね〜^ ^と言ったら棺の中を代わる代わる覗いてひ孫達がワイワイおじいちゃんを描いていました。

私は絵を見れなかったのですが、最後に手紙と一緒に棺の中に入れたそうです☘

 

良かったね、おじいちゃん💐