宥貴のお寺日記

津島の奥の院・宝寿院の日常を、新米尼僧が細々と綴っております。 

「同行二人」3月21日は弘法大師 正御影供(しょうみえく)

3月に入り空気が春めいてきました🌸

宝寿院のお庭は、水仙や梅の良い匂いが漂っていてとても癒されます^_^💐

 

ですが、北海道やヨーロッパでは大寒波の影響で死者まで出て居ると聞きます。

自然の力は恐ろしい一面があることを改めて感じます🙏🏻

 

 

 

さて、

3月は私達真言宗の宗祖にして、日本の大天才の弘法大師空海高野山奥の院でご入定された日です。

お釈迦様が亡くなることを「ご入滅」「ご入寂」といいますが、弘法大師に限っては「ご入定(にゅうじょう)」といいます。

 

 

3月の寺報『ぼだい樹』は弘法様のご入定について描きました☘

また、最後に3月20、21日に開催する「弘法様まつり」のご案内をしておりますのでご覧下さい😀

 

 

 

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有難や

高野の山の 岩蔭に

大師は今も

在(おわ)しまします

※密厳流詠歌『修行和讃』

 

この和歌は、ご詠歌(仏教版の讃美歌のような宗教音楽)の歌詞です。

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千二百年前に日本に密教をもたらし真言の教えを広めた名僧・弘法大師(空海)が、今も高野山 奥の院の御廟の中においでになり、定(じょう=瞑想)に入っておられると、今なお篤く信仰されています。このような信仰を「入定(にゅうじょう)信仰」と言われたりします。

この御詠歌はその宗教的感動を詠んだものです🙏🏻

 

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「え!?1200年前の人って・・・ミイラかなんかになっちゃってるんじゃないの?!」

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とおっしゃる方がたまにいらっしゃいますが・・・

 

お大師様のお身体がそこに有るのかどうか、少なくとも私は知りません。

 

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しかし、奥の院に行かれたことのある方の多くは、

何かが「そこに 在(おわ)す」

 

そんな気配を感じられたのではないでしょうか。

 

 

 

 

弘法大師はご入定の間際にお誓いを立てられました。

 

虚空尽き

衆生尽き

涅槃尽きなば

我が願いも尽きん

 

「生きとし生けるすべてのものが幸せになるまで、私は祈り続けよう。」

 

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そして、仏様と一心同体と成るべく深い深い定(じょう=瞑想)に入り、

今なお私たちを見守り続けて下さっているのです。

 

 

それがまさに「同行二人(どうぎょうににん)」です。

 

 高野山奥の院の「気配」は、そんなお大師様の祈り。千年以上の昔から人々がそんなお大師を心の拠り所にしてきた願いの蓄積でもあるのかなぁ、、と私は思うのです🙏🏻

 

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現代の日本は平和で衛生的で、命の危険にさらされることも少ない恵まれた時代です。

便利さと引き換えに家族や社会との繋がりが切れてしまう無縁社会が広がり、心のどこかに常に不安や孤独が付きまといます。

 

しかし、この世には私たちを見守り救おうとしている存在が必ずいます。

 

君は一人ではない、と

お大師様はおっしゃってっておられるのです。

 

 

南無大師遍照金剛

(なむだいしへんじょうこんごう)

 

 

おわり

 

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◆弘法様まつり◆

3月20(火)・21(水・祝) 10~16時

 

 

弘法様の広めた真言の教えがこの先も永く栄えますよう祈りを込めて、法要と催し物を致します。どなた様もお誘いあわせの上お参り下さいませ     

 

【正御影供(しょうみえく)法要】

3月21(水・祝)10時~(30分程の法要です)

法要に先立ちまして『ぼだい樹』にも出てきました御詠歌の奉詠もございます。

宝寿院御詠歌の会で頑張って練習しておりますので、どうぞお参り下さい。

 

【催し物】

◆寺宝展:

天王社当時より当山に伝わった貴重な宝物類を展示しております。年に一度のこの機会、是非ご観覧下さい。(入場無料)

 

◆写経・写仏会:

毎月21日恒例の写経・写仏会です。今回は和室での開催ですが、イスと机もご用意しております。どうぞ手ぶらでお越しください(参加費:五百円)

※今回の写経会では絵御朱印の受付は致しません。ご注意下さい!

 御朱印受付有りの写経会日程はコチラごでご確認下さい。

 

◆ご接待:

四国などではお遍路参りの方に近隣住民が疲れを労う「ご接待」をする風習が残っています。宝寿院でもご参拝の方々にささやかではございますがお菓子やお茶をご接待致します。同行の仲間との一時をお過ごし頂ければと思います。

 

 20(火)午前10時~ 御影供・弘法様の書置き御朱印(500円)を授与致します。

 

皆様が仏様や弘法様の教えに触れ、心安らかなひと時をお過ごし頂けますように!

ご参拝お待ちしております

 

 

 

 

 

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