秋の彼岸は六度の行
9月になり、暑いながらも秋の気配。
宝寿院の夜も、ウシガエルから鈴虫の声に変わってきております🎶
9月24日(月)19時からの満月瞑想会も、こんな涼しげな秋の音に耳を澄ませながら、天候が良ければお外で行えたら良いなと思っております✨この日は中秋の名月🌕ご予約受け付けておりますので、一緒に心安らかな時間を過ごしましょう🙏
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さて、9月の秋分の日を含め前後三日間は秋のお彼岸です。
今日はお彼岸にまつわるお話をさせていただきたいと思います。
「 お彼岸」は皆さんも年に2度は耳にする機会がある言葉だと思います。
お彼岸にお墓参りに行かれる方も多いのではないでしょうか?
「彼の岸」と書いて彼岸(ひがん)と読みます。
一般に、春分・秋分の日を「お中日(おちゅうにち)」、その前後三日、合わせて計七日間が「お彼岸」の期間となります。
春分・秋分の日は昼と夜の長さが等しくなります。この状態が、仏教の「中道(ちゅうどう)」<どちらにも偏らない>という教えをイメージさせるということから、この日に仏教法要が行われるようになった、と教わったことがあります。
「お彼岸」の語源はインドの古い言語・サンスクリット語で「渡る(paramita、波羅蜜多)」を意訳した言葉で、正しくは「至彼岸」といいます。
彼岸の「彼」って・・・誰??
なんて思っちゃいますが、この場合の彼は人ではなく「あれ、あそこ、あっち」という意味になります。つまり「至彼岸」とは「あっち側の岸に至る」ということです。
あっち側の岸があるということは、川を挟んでこっち側の岸もあります。それを「此岸(しがん)」といいます。
仏教では、仏様やご先祖様がいらっしゃる世界を「彼岸」、私たちのいる世界を「此岸」と例えて表現します。
「お彼岸」は、仏様の教えに触れることで煩悩や迷いの世界である「此岸」を離れて、仏様のような安らかな心の世界に近づきましょう!という
いわば「仏道修行強化週間」とでもいうべき期間なのです💪
お盆は、ご先祖さまが帰ってくる日。
お彼岸は、私たちの方からが仏様ご先祖さまのところに積極的に向かっていく、というイメージですね^^
仏様は、彼岸に渡るための6つのヒント・実践方法「六波羅蜜(ろくはらみつ)」を教えてくださいました。
①布施:ケチケチせず人に親切にしましょう
②持戒:生活を整え、約束を守りましょう
③忍辱:腹を立てず和かに
④精進:最善を尽くしコツコツ努力しましょう
⑤禅定:物事をじっくり観察しましょう
⑥智慧:自分の心に仏様がいることを実感しましょう
簡単に言うとこんな感じでしょうか!
簡単に言いましたが、どれも難しいですよね😓
私はお恥ずかしながら、どれも・・・うん。どれも出来ているとはいえません。
そんなシンプルなようで難しい六波羅蜜の行。
いつもいつも胸に留めて生活できればいいのですが・・・
日々の忙しい暮らしの中でついつい流され忘れがちになってしまいます。
それは先人たちも同じだったことでしょう。
しかし、気候も良い、なんだか清々しい春分・秋分の時期くらいせめて頑張りましょう!
ということで、お彼岸の一週間に六波羅蜜をこんな風に配当したそうです
1日目 ①布施:ケチケチせず人に親切に
2日目 ②持戒:生活を整え、約束を守る
3日目 ③忍辱:腹を立てず和かに
4日目 お中日はお墓参り🙏
5日目 ④精進:最善を尽くしコツコツ努力
6日目 ⑤禅定:物事をじっくり観察
7日目 ⑥智慧:心に仏様がいると気付こう
これはあくまで一例。
ご自分のペースで六波羅蜜の内どれか一つをじっくり修行してみる、という事でも十分大変なことです。
お彼岸の時期は宝寿院でも恒例ではありますが
◆写経写仏会
9月21日(金)10〜15時
◆満月瞑想会
9月24日(月)19時〜
があります。
皆さんの六度の行の道場してお役立て頂ければ幸いです^^
また
◆永代経・先祖供養もございます。
9月22日(土)14時〜
永代供養の方以外にも、お塔婆をお建てしてご先祖供養をさせていただきます。
お墓やお仏壇が遠方でなかなかお参りに行けないという方など、是非一緒にお参りいたしましょう🙏事前のご予約をお願いいたします。
また、皆さんにご奉納頂いた写経・写仏のご供養も合わせてさせていただきます。
(▼宝寿院のホームページで開催予定をご確認ください)
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思い返せば今年の夏は記録的豪雨・記録的猛暑・地震・台風などなど、何だか数ヶ月の間に恐ろしいことが立て続けに起こりました。
天災は突然やってくる。
そんなこと私たちはみんなわかっています。しかし自分の健康な体が、家族が、生活がこんなふうに突然失われるということを、準備万端ドンと構えてられている人はどれくらいいるでしょう。
私たちがどんなに想像をたくましくしても、当事者にならないとわからないことばかりでしょう。
どうしても頑張れない、立ち直れないということが長く続くことは当然自然なことです。
仏様は私たちの一番近くにいてくださいます。人それぞれ最良の時期に力を与えてくださいます。失意の中にいる方々の心と体の平安を、心から祈っております。