宥貴のお寺日記

津島の奥の院・宝寿院の日常を、新米尼僧が細々と綴っております。 

本の紹介〜お寺の役割

クリスマスが終わり、世間も急速にお正月モードに切り替わっております。 

 

宝寿院ではクリスマスもイブも境内の大掃除でした♨️

寒い中でしたが、シルバーやご奉仕の方々が頑張って下さいました🙏🏻お陰でとっても綺麗になりました✨本当にいつもありがとうございます🙇🏻

 

◆本のご紹介

さて、

今日は皆さんに紹介したい本があります🌸

 

痛快!尼寺女中物語

痛快!尼寺女中物語

 

 

『痛快!尼寺女中物語』

著者の早緑さんが私のブログをご覧下さったそうで、この度こちらのご本を出版された際わざわざ送って下さいました🙏🏻

 

幼い頃から楚々とした尼僧姿に憧れ、女子大卒業後に尼僧寺院の門を叩いた高村木綿子。風光明媚で名高い翠香庵で行儀見習い兼女中として自分と向き合い、悩み苦しむ衆生を導く慈悲深い心を持てるようになりたい。そう願っていた木綿子だが、そこで待っていたのは気分屋の千鏡尼や癖の強い先輩女中の洗礼と翠香庵のしきたりだった――――。
驚き、とまどい、怒り、悲しみ、そして改革!? 
尼寺の住込み女中としての喜怒哀楽をコミカルに綴った奮闘記。

(本の説明より引用)

 

尼寺での移りゆく季節や日常が美しい文章で表現される一方で、尼寺の住人達の奇習(?)や攻防(⁉︎)がコミカルにというか、もはや可愛らしいと思えるほどに活き活きと描かれています♨️なんだかそのギャップがとても面白かったです!

涙あり、笑いあり。一気に読み終えてしまいました🌸

お正月のお休みにゆったり読んでみてはいかがでしょうか^_^✨

 

 

◆人生いろいろ、尼僧もいろいろ

 

ところで、皆さんは「尼寺」とか「尼僧」というとどんなイメージを持たれていますか?大多数の方はこの本の主人公のように「清らかで人格も円満」というイメージでしょうか?

 

ちなみに、私は幼い頃から「お坊さん」と言えば男のお坊さんではなく祖母達の姿でした。

ですので「清らかで人格も円満」・・・というにはあまりにも荒々しい( ;∀;)笑

彼女たちはストイックである一方で、めちゃくちゃ豪快で逞しく、人間味あふれる尼僧さん達でした♨️

 

 

yuuki-houjyuin.hateblo.jp

yuuki-houjyuin.hateblo.jp

 

よく尋ねられますが、宝寿院はいわゆる「尼寺」ではありません。

たまたま三代続けて男勝りな女(私も含めて?💦)が住職を務めており、それまではずーっと男性の僧侶が守ってきたお寺でした。

なので、私の後はどうなるかまだわかりません😅

 

私が尼寺という存在を知ったのは、このはてなブログでご縁を頂き日頃から記事を拝見しております桶狭間の慈雲寺様のブログがきっかけでした。

jiunji.hatenablog.com

 

こちらの慈雲寺様は由緒ある尼寺で、住職ももちろん尼僧様です。

(勉強家のご住職で記事もとても為になりますし、お寺での活動も精力的になさっておられます。こちらのご住職は慈雲寺に入る前までは長く海外で記者の仕事をされておられ、英語もペラッペラでcool✨です😍)

先代様の頃までの昔は一族の中の優秀な女子が尼寺に入り、幼い頃から仏道一筋で修行に励んだそうです。しかし、現在このような伝統的な尼寺や尼僧というものは激減しているそうです。。

 

今回ご紹介した物語に出てくるような古き良き(?)庵主さまの姿は徐々に失われているのかもしれません。しかし、私の知る沢山の尼僧さん達は皆さん寺院の枠に囚われず、本当に生き生きと活動されているように思います。

 

私も住職達の血を引いているので、今はこんなにおしとやかですが(!)そのうちきっと豪快で逞しくなる・・・のでしょうか:(;゙゚'ω゚'):ドキドキ💦

 

◆お寺の役割

実は著者の早緑さんから事前に「本をお送りしてもよろしいでしょうか?」と、ご丁寧にわざわざお電話を頂きました。

早緑さんが尼寺で住み込みで働いた実体験をもとに書かれたこの物語は、一部この尼僧さんへの批判も含まれている為、もしかしたら私が気分を悪くするかもしれないとご配慮下さったようです💦

この物語の中の尼僧さまは、仏門に長くおられある意味世間知らず。格式ある尼寺の品位を守ることを第一に考えられるお方のようです。

それはそれでとっても大変な事のように思いますが、人の心に寄り添っていくことを疎かにされてしまったようです。

 

「何かしらの救いを求めてお寺に来た者を、ろくに話も聞かずに追い返したりしないで欲しい」

そう早緑さんはお電話でもお手紙でも繰り返しおっしやいました。

 

私も不十分な点がばかりですが早緑さんと同感ですし、その気持ちをしっかりと心に留めて今後さらに深めていきたいと思います🙏🏻

 

『痛快!尼寺女中物語』を読んでみて、寺院や僧侶の在り方を改めて別の視点から考えるきっかけになりました!

 

 

ざっと読み返してみたら、なんだか出来の悪い読書感想文みたいになってしまいました(´;ω;`)💦

とにかく百聞は一見にしかず。どなたでも楽しめる本ですので、是非読んでみて下さいね✨

 

痛快!尼寺女中物語

痛快!尼寺女中物語

 

 

 

最後までお読み頂きありがとうございました!

 

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