宥貴のお寺日記

津島の奥の院・宝寿院の日常を、新米尼僧が細々と綴っております。 

京都 智積院ガイド

毎年6月15日は宗祖・弘法大師と派祖・興教大師のお誕生日、青葉まつりです♨

 

私達 真言宗智山派総本山 智積院でも大きなお祭りがあります🌸

昨年は宝寿院からもお参りに行きました🙏🏻

 

yuuki-houjyuin.hateblo.jp

 

 

今日は、そんな京都 智積院に皆様も是非是非お参りしてほしいな☘と思いまして、勝手にガイドします♨

※写真・文章多めですので、時間がある時にご覧下さいませ🙇🏻

 

 

智積院の歴史】

まずは掻い摘んでザックリと。

私達は弘法大師の開かれた真言宗という宗団の中でも智山派というグループに属しております。

平安時代の終わり頃に高野山で活躍された興教大師 覚鑁(かくばん)という方が和歌山県根来寺(ねごろじ)という所に移られてから出来たグループです。その根来寺の中にも沢山お坊さん達が勉強するお寺があり、智積院はその一つでした。

根来寺豊臣秀吉によって焼き討ちされ困っていた所、秀吉を滅し覇権を握った徳川家康

「このお寺空いとるに、使やあ^ ^」と言ってくれました。そこは皮肉にも、秀吉が亡き息子を弔う為に作ったお寺なのでした!

家康サンキューね🌟(けど、あんた真っ黒や…)

 

以降、智積院は「学山」と呼ばれ、全国から優秀なお坊さんが勉強をしに来る、名前の通り智恵を積むお寺としてますます繁栄して行きます✨

今も智積院はどちらかというとお坊さんが勉強や修行をする場所という性格が強いです。

京都東山のど真ん中、清水寺三十三間堂など華やかな観光の寺社仏閣が連なる超一等地ですが、、割といつも静かです😅(正月この界隈で小鳥のさえずりが聴けるのは智積院くらいです。)

しかし、リアル修行僧が山内を駆け回って修行している様子が垣間見ることが出来るお寺は、京都広しとはいえ智積院くらいではないでしょうか?

特に毎朝6時からの朝勤行は修行僧を中心に勤められ、とても清々しいですよ✨

どなた様でもご参加できますので、京都旅行の朝活にうってつけです☘

 

そんな智積院

 

やっと本題に入ります🙇🏻💦

 

 

 

【入り口付近】

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門を入って道なりに進むとすぐ金堂(本堂)が見えます


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山門の中から東大路通りを見たアングル。

右手に見えますのは総合受付所。御朱印はこちらで頂きます😀

国宝長谷川等伯障壁画をプリントした綺麗なオリジナル御朱印帳も二種類あります^^

 

智積院には別の所にに立派な門がありますが、普段は出入りに使いません。

こちらの鳥居のような門を通ります。


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入り口右手には智積院会館という宿坊が有ります。一泊(朝食付き)で7000円弱で泊まれます。観光へのアクセスも抜群ですよ💫夜は祇園などに繰り出して下さい。ただし朝は5時半に起きて頂き朝のお勤めにご参加頂きます♨笑

勤行後は宿泊者特典☆国宝 長谷川等伯の障壁画や名勝庭園を僧侶が御案内致します。修行僧が準備したお茶やお菓子を頂きながらお楽しみ下さい🍵(昼間は案内もお茶も付かずで拝観料500円ですからお得です!)

 

ただしこの智積院会館は平成30年12月頃から耐震工事の為2年ほど使えません!あと半年ですので、計画はお早めに💨予約は直接お電話、もしくはじゃらんからも出来るらしいです。


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入り口から少し行くと紅葉の小道があります。真ん中には鐘つき堂が有ります。今は青紅葉が綺麗です✨人も少ないし、フォトジェニックですよ😊たまに舞妓さんが宣材写真の撮影に来ています。

 

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門を入って少し歩いて左手に国宝の収蔵庫や名勝庭園の受付があります。

拝観料は500円。ごゆっくりお過ごしください♨

 

【金堂付近】

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紅葉ゾーンを抜けた所から見た金堂。

智積院の本堂です。木材では無く鉄筋コンクリート造りですので、いわゆる古刹感は無いかもしれませんが、大きな美しいお堂です🙏🏻朝の勤行のメイン会場?です。ご自由にお参りできます^ ^

 

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こちらは明王殿。智積院護摩堂で、朝のお勤めのサブ会場?です。毎朝護摩焚きがあり、ご祈祷を受けられます。

こちらはなかなか渋い木造建築で、ご本尊は不動明王。根来伝来の「麦つき不動」です。

麦( ゚д゚)??と思った方は智積院で聞いてみて下さい🙂(逃)

 

 

【その他】

さて、ここからはメインのお参りコースでは無いかもしれませんがお時間があれば是非お参り頂きたい所です^ ^

 

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金堂向かって左手に進むと階段が有ります。そこを上がって行くと大師堂が有ります。弘法大師のお堂です。中にははいれません。
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そこから更に階段が有ります。ひっそりとした素敵な階段です。


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開けた場所に辿りつきます。ここは密厳堂(みつごんどう)というお堂です。

初めに少し話題に上がった興教大師 覚鑁様のお堂です。

 

その他、鎮守様(神社)や閼伽水(修行のに用いる聖水)を取る井戸、求聞持堂、行堂などがあるちょっとミステリアスなゾーンです。

 

このエリアは智積院の中でもとても古くからある場所で、密厳堂は智積院の中で最も古いお堂だそうです。


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興教大師像。いつも修行僧によってお花が綺麗に保たれています。

 

後ろには行堂が有ります。ここで修行僧たちは厳しい行をします。智積院にはこういった建物がいくつかあります。

私も別の場所ですがやりました。

護摩焚きもするので、換気口が真っ黒です💦

 

行の期間はこのエリアは立ち入り厳禁となりますのでご注意下さい🙏🏻

 

 


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なんなんでしょう??

 

 


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さて、密厳堂エリアを降りて金堂の裏手に回ると沢山の石が立ち並ぶ場所が有ります。

ここは学侶、つまり昔の修行僧達のお墓です。
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修行時代の寮からこの墓地が見えました。道半ばで命を落として行った先輩方を想うと、サボってられんな!と気持ちが引き締りました🙏🏻

 

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金堂裏から更に上に上がって行く階段が有ります。

この辺りはアジサイゾーンで、今くらいの時期はとっても綺麗です✨智積院の中でも私の大好きな場所の一つです🌸

 

この上には一般の方の霊園があります。

なかなか見晴らしが良い場所なので、調子が良ければ京都タワーなんかも一望できます^ ^

 

智積院の裏には京都女子大があります。

この坂道は女子大生達の通学路にもなっております。

別名、煩悩坂

 

修行僧達は境内の掃除などもしますから、時間帯によってはバッチリ通学路時間帯にはまります。

監禁生活の修行僧にとっては唯一無二の癒しタイムなのです。普段は冴えない顔をしている皆んなが思い思いのキメ顔をしながら作務に勤しんでいる様子を見ていると、つくづく男ってバカね(´・∀・`)と思うのです笑

 

そんな私とて、裏手にイケメンだけを集めた全寮制の男子校があったならば、アヒル口の一つでもかましてたことでしょう(・ω・)

あ、全寮制なら通学しないか!じゃあダメだ笑

 

 

そんなこんなで、私なりの智積院ガイドでした♨

 

 

智積院 青葉まつりの御案内】

午前9時45分頃〜 お練り行列 (本坊玄関〜金堂まで

午前10時 両祖大師誕生慶祝法要(金堂)

慶祝法要後、金堂前の広場にて柴燈護摩法要があります

 

詳しくはホームページでご確認ください。

真言宗智山派 総本山智積院

 

 

 

6月15日は宝寿院の護摩祈祷もございます。

是非ご参加ください。

 

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