宥貴のお寺日記

津島の奥の院・宝寿院の日常を、新米尼僧が細々と綴っております。 

グリーフケア

昨日は、愛知県内のいろんな宗派の若いお坊さんや神社の神職の方々が集まる会合がありまして、そちらに参加してまいりました☘

 

宗派内のお坊さん達とお話させていただくだけでもめちゃくちゃ勉強になりますが、他宗の方とお話する機会なんてほとんどなかったので、本当に貴重な時間でした❗️

私は人見知りするタイプというか、社交場が不慣れなので・・・こういうような場に行く前なんかはすごい緊張して結構憂鬱になっちゃうのですが😭勇気を出して行ってみて良かったです🎌

 

中でも神道の方々とのお話はとても興味ぶかくて勉強になりました⛩

宝寿院の隣(というか表?)には津島神社という大きな神社がありまして昔から親しんでいました。

専修学院である先生が「真言の坊さんは神様も大切にしなければいけない」とおっしゃっていたのがとても印象的で、今でも神社にお参りに行くのが楽しみです🙏🏻✨

 

 

 

さて、今日の本題

 

昨日の会合の記念公演で、リヴオンという団体の代表理事・尾角光美さんがグリーフケアについてお話し下さいました。

グリーフケア」っていうのはなんだか耳慣れないワードですよね??私もお恥ずかしながら全然知らなかったのですが・・・^_^;

 

大切な人だとか物を失うことによって、人それぞれが心や体に現れる自然な反応・感情を「グリーフ」というそうです。

親しい人が亡くなって、悲しい・・と思ったり、「もっと〇〇してあげればよかった」と後悔したりすることがあると思います。

はたまた、何故か亡くなってホッとしてしまっている自分を責めたり、何の感情も起こってこなかったり・・・

出てくる感情・反応は千差万別です。

そう言った状態にある人に、「頑張れ!立ち直って!」ではなく、さりげなく寄り添い、援助することを「グリーフケア」と言うのだそうです。

 

私がお坊さんとして社会に出てきてまだ3か月しか経っていませんが、

お寺にいると、息子さんを自殺で亡くされた方、赤ちゃんを流産した方、友達が危篤でたまらず仏様にお願いに来た方、などなど、、

ほんの僅かな期間の間にたくさんそういう方のお話しを聞かせていただく機会がありました。

 

うちのお寺はお葬式などはやっていないので、亡くなった方のお顔を直接拝見することは滅多にないのですが、それでも死・だとか喪失を経験された方を通して、私自身も考えさせられることが多いです。

ですが、そうやって来てくださる方々に対して、今の私はあまりにも無力ですぎるんですよねm(_ _)m

住職なんかはやはり経験も豊富で言葉にも説得力があり、流石だなぁと思うのですが、

私なんかは知識も経験も乏しい上に、語彙も少ない。オロオロ💦するばかりで、「うんうん」と聞くことで精一杯になってしまいます。

 

お坊さんになったら、そんな悲しみのどん底にいる人をハッとさせ、救いになるようなお釈迦様の言葉なんかを瞬時にサラッと言えちゃうようになるのかななんて勝手に思っていたのですが・・・

全然無力なんです💧

 

今回私にとっても救いとなった言葉、「ままに」。

「つらいんだね、苦しいんだね」とありのままに受け止めることがグリーフケアの第一歩だというお話がありました。

 

うまいことことばが掛けられなかった!とか、立ち直ってもらえなかった!とかいってヘコんでしまう。なんていうのも私にはまだ早い尊大な考えかもしれませんね!

 

私ができる僅かなところからでもお坊さんとして「人の心」に携わっていこうと思えた一時でした💐

 

 

 

講師の尾角先生が主催されている社団法人リヴオンのサイトです

www.live-on.me