宥貴のお寺日記

津島の奥の院・宝寿院の日常を、新米尼僧が細々と綴っております。 

お礼参りの旅 その2 (室戸岬)

前回は2ヶ月修行させて頂いた太龍寺から22番札所平等寺までの遍路道を歩きました🐾

 

  

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◆徳島から室戸岬

修行中からずーーーーっと食べたかったもの。焼肉でもすき焼きでもなく

なぜか、カレー🍛でした

下山して真っ先に食べました💨そしてさっそくお腹を壊しました٩( 'ω' )و

 

 

さて、ここから目指すは高知県室戸岬

お大師さんの著者『三教指帰』の中で、阿波の舎心嶽(太龍寺)と並んで修行した場所として記された場所です。

 

国道55号線を2時間半程ひた走ります💨💨お腹を壊しているので道の駅という道の駅にも寄ります(´;ω;`)

 

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いや〜しかし、夏です🌞

梅雨の晴れ間、爽快なドライブです🚗💨

 

道中歩きのお遍路さんをちらほら追い抜きました。高知は広い上に札所が少なく寺から寺のスパンが長い大変な地域だそうです💦

海岸沿いの草深い様子を見ていると、お大師さんの頃はいったいどうやって歩かれたのかなぁとついつい想いを馳せてしまいます🙏🏻夏なんか鎌で草を刈りながらでないと歩けないのではないのでしょうか?考えただけでも気が滅入りますねぇ(΄◉◞౪◟◉`)l

 

 

室戸岬の辺りに着いた頃には結構な時間となっていたのですが、まだまだ明るかったので24番札所 最御崎寺(ほつみさきじ)を参拝。

(車を置いていた徳島平等寺が22番。車で60㎞以上走っているので、、歩きだと本当に大変そうです💦)

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本尊様は太龍寺と同じ虚空蔵菩薩。お堂からの雰囲気がまた全然違いました。


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お参りが終わったあたりで丁度サンセットが✨ 

 

このあと最御崎寺の宿坊に飛び込ませてもらい🙇🏻💦翌朝夜明け前に室戸岬に明けの明星を拝しに出発しました💨


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夕暮れと同じ場所から。町の灯りと薄明るい空の色がキレイです。


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こちらが室戸岬

残念ながら雲が多く、明星は見えませんでした😂

しかし朝の海は誰もおらず、 波打ち際に座って真言を念誦しゆっくり瞑想をしました🙏🏻


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室戸岬から国道を少し北に行った所に、御厨人窟(みくろど)という洞穴があります。

かつて空海がここで虚空蔵菩薩求聞持を修し、ここから見えた景色は「空と海」のみ。そこで法名を「空海」とした、という伝説が残る場所です。

岸壁に海蝕洞が二つ並んでいて、それぞれの入り口に落石よけの屋根が付いています。

向かって右側の神明窟で修行し、もう一つの洞窟で生活をしたと言われています。

少し中に入りましたが、、洞窟内が意外と広い!!

 

本当はまだ入れる時間ではなかったのですが💦ささっとお参りさせて頂きました🙇🏻

 

 

空海修行の地・行当岬(ぎょうとうみさき)

 

室戸岬から室戸スカイラインなんかを通りつつ55号線を北上すること約8キロ。行当岬という場所があります。

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実は今回の室戸岬に立ち寄った目的はこの行当岬の国道沿いにある不動岩という場所。

 

先程ご紹介した室戸岬御厨人窟は様々なガイドブックなどにも載っており、弘法大師修行の地としてメジャーなのですが、

この行当岬こそがまさに大師修行の地であるという意見もあり、気になって行ってみたかったのです🐾

 

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26番札所 金剛頂寺がかつて女人禁制だった頃はここが飛び地としてお参りされていたそうです。古墳のようなこんもりとした茂みがとても神秘的な雰囲気です🙏🏻✨

不動堂でお参りを済ませて案内版に従って海岸方面に向かいます。


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あまり見たことのない植物がたくさん生えていました。

 

室戸岬御厨人窟・神明窟のように、不動岩にも洞窟が2つ並んでいて、奥の方の窟でお籠りの行をされたと言われているそうです。

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広さとしては、神明窟の10分の1くらいでしょうか??四畳半も無いくらい?

丁度私が太龍寺でお籠りしていたお堂より少し広いくらい、何となく落ち着く感じがしました♨️入り口は入り易く補強してあります。


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窟の中から外を見るとこんな感じ👀

眼前には黒潮が打ち寄せ、お大師さんもこの波の音を聞き、潮風を頬に受けながら過ごしたのかなぁ…と、また想いを馳せてしまいました🙏🏻


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窟を出て少し下がった岸壁に「空海 修行御座石」という石舞台が有ります。写真だと分かりにくいですね💧下の方に木の看板があって、その部分の岩が海にせり出しています。危険な為、そこまでは行けません。

丁度太龍寺の舎心嶽で礼拝行をしていた石舞台を4分の1くらいに小さくしたような岩場で、人が一人座れるくらいの広さです。

 

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空と海。

波の音と潮風。

生きている海にじわじわと浸っていくような心地よさを感じます🌊

 

きっとお大師さんは行場を求めて室戸周辺を行脚され、御厨人窟でも修行されたんだろうと思いますが、、

凄く個人的な感想ですが

「お大師さん、こういうキワキワのちょっと危なっかしい場所にある石の台とか、洞穴も狭めの方が好きそう…」

と、何となく勝手に思いました😅

 

いずれにせよ、海や山、雄大な自然の中に身を置いて虚空蔵菩薩求聞持行を繰り返し修行した経験がお大師さんの思想形成の礎となっているのだなぁとしみじみ感じます。

 

あと、この不動岩の土地のエネルギーがとても活き活きとしていて、所謂パワースポットというか、霊気のある場所だなぁ🙏🏻と超鈍感な私でも多少感じたので、お遍路やおでかけの際は是非お立ち寄りください^_^

 

 

 

次回は高知県 四万十の方まで足を伸ばしたので、またぼつぼつと記事にします👣

 

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