引き続き、根来寺・繞堂行での話。
先回は繞堂行がどんなものだったかを書いたのですが、、
根来寺では繞堂行に匹敵する試練が待ち構えていたのです。
それは自炊です
ありがたいことに、普段我々は専門の方に用意して頂いた食事を食べて僧堂生活を送っておりました🙏🏻
繞堂行では律乗院という小さなお寺で寝泊まりするのですが、食事も班に分かれて持ち回りで用意するのです。しかもお肉・卵・パンなどは頂くことができない、いわゆる精進料理を作らないといけないのです・・・❗️
そりゃあ、お料理上手でブイブイ言わせている私(妄想)がこのくらいで狼狽えるなんてこと・・・ないですよ^_^?
でもほら、、人数がアレなんですよ。25人分くらい用意しないといけなくって💦
ちなみに私のクッキングスキルはというと・・・
丹精込めて作ったおにぎりが学院同期の長老(←失礼。すみませんsさん
)から「爆弾おにぎりじゃねーか」と叱責されるようなありさま。。
無理だよぉ・・・。・゜・(ノД`)・゜・。わーん
と途方にくれる学院唯一の女子(当時27才、蠍座。結婚適齢期。)なのでした💐
まず第一に食材の量の見当がつかないのです!
買い出しをする時も「足りないんじゃないか?かといって余ってもいけないし・・・」と疑心暗鬼な私たち☔️
そして、「私これで風呂入れるわ!」ってくらいの大鍋で米を炊くのですが・・・
炊飯器に慣れきっている我々は、蓋を開けるまで「ちゃんと炊けているのか・・・もしこれで炊けていなかったら、今晩25人の屈強な男たちが餓死することになる・・・😱」と、ガタガタ震えて待つしかないのです。
限られた時間、人員、道具、材料でどれだけのパフォーマンスができるか。それが腕の見せ所なのです🔥爆弾おにぎりですが。
なんだかんだワーワーやりつつ作ったご飯(内容は、炊き込みご飯・味噌汁・野菜炒め・野菜とキノコのホイル蒸し等々、朝・昼・夕三食)
みんなで協力して作った食事は格別に美味しく感じるものです✨
そして、普段何気なく食べている食事・調理してくている人も含めて、改めて感謝の気持ちが湧いてきます🙇🏻🌸
繞堂行で疲れ切った体に、ご飯が染み渡ります✨
「自分が、これだけの食べ物を受けるに値する人間なのか。この食べ物を食べて命をつないで、何をしていくのかをしっかり考えなさい」
食事の席で先生がこのようなことをおっしゃったのがとても印象に残っています。
私たちは食事の前に、こういった内容のお経をお唱えしてから頂きます。
水や命を育んでくれる自然、自分を生かす為に死んでくれた生き物、生産や物流の労力、調理してくれる人・・・
「いただきます!」という言葉にはこんな壮大な命のやり取りが含まれているんですよね❗️
私は学院を卒業してからはおしゃべりしながら気軽にご飯を食べることが多いですが、お坊さんだったらせめてそう言った気持ちはいつもいつもしっかり持っていないといけないですね、
反省・・・💧
余談ですが、20人近く人間が集まると必ず一人や二人飲食経験者や料理上手がいるもんです🍎
我々の年も調理師専門学校出身で、凄いキレのある動きで野菜を切り刻む若者がいたのですが、その子がいた班の食事のクオリティーはなんだかすごかったです✨
まあ、人は適材適所。男、女関係なく得意分野で活躍できる社会って素敵ですよね🌸
・・・キレイに締めようとしていますが、料理が苦手な言い訳にはならないので引き続き精進します(´・_・`)